放課後の図書室で君と
君を見ると、君が少し寂しそうに笑っていた。


少し驚く。


どうして、そんな顔をするの?


キーンコーンカーンコーン


下校の時刻を知らせるチャイムが鳴る。


これで、暫くは会えない‥‥‥


「帰らない、とな」


「うん‥‥‥そうだね」


「途中まで、一緒に帰るか」


「うん‥‥‥」


いつもはお互い違う下校時間。


今日は一緒に。


ここで話すのは、最後かもしれないから。


「じゃあ、行くか」


「うん」


もし、もし‥‥‥


また、ここで、この時間、君と過ごすことができるのなら。


私は、君に‥‥‥‥


この気持ちを、伝えよう。
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