放課後の図書室で君と
今日も代わり映えのない日々。
図書室に行くと、いつもはいるはずの先生がいない。
ああ、そうか‥‥‥
今日からだっけ、図書委員。
委員会決めの時、図書委員になろうかと迷った。
だけど、結局は止めた。
私はいつもの場所で、変わりなく本を読むのが好きだから。
そして‥‥‥
その席で、君のことを思い出したいから。
「だ〜れだ!」
「きゃぁ!」
突然、目の前が真っ暗になったかと思うと、聞きたかった声が聞こえた。
驚いて思わず声を上げると、遮られていた視界が戻った。
慌てて振り向くと、そこには君がいた。
「君、どうして‥‥‥」
「だって俺、図書委員だから!」
君は眩しいくらいの笑顔を浮かべて言った。
「え、図書委員って‥‥‥」
「前やってたんだから今回も〜ってまた押し付けられたんだ」
笑いながらそういう君に、顔がほころぶ。
嬉しいと同時に、やっぱり少し寂しくなった。
「そっか‥‥‥押し付け、られちゃったんだね」