放課後の図書室で君と
君は優しいから。


だから図書委員を引き受けたのか。


「ま、結果的にそうなっただけなんだけどな」


「?」


「俺、どっちにしろ、立候補いなかったらまたやる予定だったし」


「え、そうなの?」


君は別に本が好きなわけじゃない。


だから受付で寝ていたって。


文字を見ると眠くなるって‥‥‥


「ああ、だってさ‥‥‥図書委員になれば、またお前との時間ができるだろ?」


「ぁ!」


「放課後、お前と図書室。もう俺の日常の中だからな」


また少し照れくさそうに、君は言った。


心の中がいっぱいになる。


嬉しくた、泣きそうなくらいだった。


「お、真っ赤になったな?」


「だ、だって‥‥‥!」


「ハハッ」


「わ、笑わないでよ!」


放課後、図書室で、また君と過ごせる。


うれ、しい‥‥‥!


「あの、あのね、」


「うん?どうした?」


言いたいことがあるの。


話したいことがあるの。
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