放課後の図書室で君と
可愛いなんて、そんなこと簡単に女の子に言っちゃダメなんだから。


すぐ、勘違いしちゃうから‥‥‥


「断ったよ」


「え?」


「友達としては好きな奴だったんだけどな〜恋愛感情ってやつはきっとなかったから」


「そう、なんだ」


心の中で、ホッとした自分がいることに気づいた。


「それに、今はお前といるほうが楽しいからな!」


「えっ‥‥‥!」


慌ててあなたを見ると、照れたように頬をかきながら笑う君の顔があった。


「わ、たしも‥‥‥」


「ん?」


「君といると、楽しぃ‥‥‥よ」


語尾の方は小さく、恥ずかしくてうつむきながら言った。


「‥‥‥」


何も言わない君に、少し不安になって恐る恐る顔を上げた。


するとそこには、顔を赤くしながら驚いた表情をする君がいた。


「お、俺、今日はもう帰るな!」


「え」


「鍵、よろしく頼むな!」
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