【短】片想いのはじまりは、




目が合っただけで嬉しくて、恥ずかしくて、何度顔を俯かせたか。



そんな君は私と目が合ったことすらも覚えていないと思うんだ。




だって、私地味だったから。



明るく太陽のような君とは正反対で、私は生い茂った草の影に隠れているようなそんな存在だから。




そんな私だから告白するなんて考えることもなかった。




ただ、遠くから眺めてるだけで十分幸せで。




よく恋してる女の子たちは、〝付き合いたい〟とか〝手を繋ぎたい〟とか〝キスしたい〟とかそんな話を聞いてきたけど、私はそんな欲はあまりなくて。





君の笑ってる顔を見ていたい、ただそれだけでよかった。





< 2 / 11 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop