【短】片想いのはじまりは、
「そっか」
「うん」
「じゃあ今度は俺の番ね。なんで春川さんを知っていたかと言うと……」
なぜか間を作る君。
一体いつになったら続く言葉をくれるのだろうか。
はやく言ってほしさあまり、目で訴えてみる。
こんなに人を見つめることなんてないんじゃないかな。
しかも相手は好きな人。
以外と私って度胸あるのかも!
「や、そんなに見つめられると、言いにくいんだけどなぁ、うん」
「ぁ、ごめん」
なーんて思ったのは一瞬にして沈下した。
わあああ、何やってるんだろ私!
顔が熱い!茹でダコだっ。絶対そう!
ほんと何やってるんだろ、私!
「ふははっ、春川さん百面相しすぎっあはははっ」
「ちょっと、なんで笑っ──」
言葉を失ったのは、しゃがんだ君と目が合ったから。