幼馴染み。
高校に入り、学校が離れたあたし達は会うことが滅多に無くなった。
別に隣の家だし会おうと思えば会える距離なんだけど…。
長期間会わなくなるとなんだか行きずらい。
前はこんなこと考えなかったのに。
…思春期かな?

すると突然、一本の電話がかかってきた。

「もしもし?」
「よぉ、久しぶり」
「コウ!?」

久しぶりに聞いたコウの声。
懐かしいなぁ。

「元気だったか?」
「うん!なんかコウ声変わりしたね!女声卒業?」
「うるせ!」

笑いながら話していると、机の上に置いてあるマンガ本を見つけた。

「あ、そうだ。今暇なら前に借りてたマンガ返しに行ってもいい?」
「おー来い来い。鍵開けとくから勝手に部屋入ってきて」
「はーい」

電話を切ってウキウキしながら家を出た。
高校に入ってから会うの初めてだなぁ。

声変わりしてたし、話し方も前と比べて落ち着いた感じだった。
まぁあたしは何も変わってないけど。
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