初恋を君に。

しかし口では言えるけど体は正直だった。

その時腰が痛くて立つことが出来なかった。

「無理してるだろ。俺がおぶってやろうか?」

『ドキン』

一瞬鼓動が高鳴った。

この気持ちってなんだろうかな??

「自己紹介無しにごめん!俺は6年生の高野瀬 倫よろしくね!」

「私は5年生の藤崎 咲ですよろしくおねがいします。」

「よろしくね〜あとタメ語で全然いいよ〜」

とても優しかった。

「あ!俺遅刻しそうだったんだよ!!咲ちゃんもかい?」

『ドキン』

咲ちゃん。名前を口に出されるとまた鼓動が高鳴った。

「ところでやっぱりどこか痛いの?大丈夫。」

大丈夫じゃ全然なかった。

腰の痛さは無かったが心が痛かった。

「このままだと遅れちゃうからもう行くよ!」

ひょっとお姫様抱っこをされた。

「ひゃっ?ちょ!ちょ!やめてくださいよ!」

とても恥ずかしかったけど少し嬉しかった。

「だって歩けなそうだしこのままだと遅れちゃうよ?」

「わかり・・・ました。ありがとうございます。」

「えへへ〜遠慮なく〜」

彼とはもう小学生のうちに話すことはなった。

今考えるとそれは初恋なのかもしれない。

しかしそれからというもの学校で倫先輩と目が合っても会釈をする程度で会話をすることはなかった。








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