へなちょこ魔女は、ぎんいろの瞳に恋をする
そしてよっつめは、最も難易度が高いと言われている創作魔法がある。
これはその場にないものを、イメージひとつで出現させることができる魔法。
例えば火を出したり、水を出したり、お皿に乗った苺のショートケーキだってだせるし、魔獣をつくるのもこの創作魔法だ。
その中でも魔獣をつくることが、最高に難易度が高いんだって。
その理由としては、魔獣はまるで生き物のように動くことができるようになるから、姿形はもちろん、動作に至っても細かくイメージしなくてはいけなくて。
そのぶん高い想像力が必要なのと、魔力の消費量も格段に多いから創作魔法を多様したあとはすごく疲れてしまうのだ。
酷い場合では、魔力を使い果たしてしまい意識を失ったあと、そのまま死んでしまう人もいるくらいだっていうから恐ろしい。
そして最後のいつつめは、まぼろしの魔法っていうものがある。
例としては時を止めたり戻したり、もしくは早めたりと、自在に時を操ることができる魔法があるみたい。
他には人の記憶を消したり、過去や未来にトリップできる魔法もある。
これらは私たち人間は使えない魔法と知られていて。
ごくごく稀に、強力な力を持ってつくりだされた魔獣が使うことがあるという。
その名のとおり、習得しようにも人間には到底扱うことのできない魔法だから、まぼろししの魔法と言われているんだ。
よし、我ながら完璧な説明だったでしょ。
ドヤ顔で「以上になります」と説明を終えるとベアトリス先生から「うんうん、とってもいい感じに話せたね。座っていいよ」と、拍手をもらうことができた。
ほっ……やればできるじゃん、私。
「ではその5つのタイプのうち、今日は創作魔法を使ってカップケーキを出してもらおうと思いまーすっ」