へなちょこ魔女は、ぎんいろの瞳に恋をする
ルキの熱い眼差しと真面目な声を思い出すと、また顔の熱があがってきた。
きっと顔も真っ赤になっているんだろうなと思うと、部屋が暗いことと、2段ベッドだからお互いの顔が見えなくて良かったと心の底からそう思った。
ドキドキしながらエイミーに告白はうまくいった旨を報告してみたけれど、エイミーから返ってきた言葉は「なにそれ?結局ルキくんの気持ちはどうなの?」という、ため息混じりの言葉だった。
「どうってそんなの……守りたいってことは好きってことでしょ?」
何を言っているんだエイミーは、とばかりに眉を寄せて聞き返す私。
するとまた上から不満げな声が降ってくる。
「それもあるけど、妹みたいで守ってあげたいとか、記憶喪失の自分を何かと助けてくれる大切な友達だから守ってあげたいとか、恋愛感情がなくても守ってあげたくなる人っているでしょ?」
「えぇ…?そういうもんなの?」
「じゃあルキくんに好きだって言って、俺も好きだよって言われたの?」
エイミーの厳しい返答に何も言い返すことができなくなった私は、毛布を鼻のあたりまで被ると弱々しい声で「言われてない…」と返す。
するとさらにまた、エイミーの鞭のようにしなる鋭い言葉が私をめがけて容赦なく飛んでくる。
「もうっ、馬鹿メイベル‼それは私のことを好きでいてくれてるの?とか、ルキくんがメイベルをどう思っているのか核心を突くような質問をしなさいよっ!」