告白はキミの背中に
「俺は三崎のことすきだよ」
「は?」
「友達として」
「……今そういうのほんといらない」
振るって予告されてたのに一瞬でも期待してバカみたいだ。そう思ってじろりと睨むと、ふざけていると思っていた嶋田は意外にも真面目な顔をしていた。
「三崎のこと本当に大切だから、ずっとこのままでいれたらいいと思ってた。だから、薄々気づいてたくせに三崎の気持ちをないがしろにしてた。ごめん」
嶋田のことが大切で〝親友〟という言葉に甘えていたのは私も同じだ。嶋田もずっと苦しかったのかもしれない。
「三崎の告白はうれしかったよ、だけど」
次こそキッパリ振られる。そう思い、ぎゅっと目をつむる。
「できるなら、友達として隣にいてほしい。今は」
「うん……ん?」
最後の言葉に引っかかって、瞼を持ち上げると嶋田はもう私に背中を向けて歩き始めていた。
「坂野さん、断ってきた」
「え⁉︎ な、なんで⁉︎」