告白はキミの背中に

「また居眠りかあ?」

「あは、すみません」

「まったく何度目だ。そんなにその席は居心地がいいか?」

「……あ〜そうですね、陽当たりがよくて先生ともあんまり目が合わないので」



最高です、と続ければどっと笑いが起きる。


本当はそんな理由じゃないけど、この窓際のいちばん後ろの席が最高だってことは間違いない。



「三崎、おまえ寝すぎ。二限も寝てたくせに」



にやにやしながら振り返った嶋田に、私はむっとした表情をつくる。



「眠いんだから仕方ないじゃん」

「そんなだからバカなんだよ」

「うっさい、バカって言ったほうがバーカ」

「小学生かよ」



嶋田が鼻で私を笑う。


授業中にだけかけている銀縁のメガネが余計にその顔を憎たらしくしていたので、「せんせえー!嶋田くんがうるさいでえーす!」と先生にチクってやった。


げ、と顔をしかめるけどもう遅い。先生の次のターゲットは嶋田だ。
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