【短】LOVE OR HATE





「…もう、好きなんだけど」



小さな小さな呟きが

頭の上から聞こえた。





…そうなの?

そっか―

佐伯くん、あたしのこと








って


「えぇええ!!!!???」


今、好きって言った!?



佐伯くんの胸に埋もれてた顔をガバっと上げると

今までで1番真っ赤な顔をした佐伯くんが

そこにいた。





「ぅわっ、馬鹿、見んなっ」



恥ずかしいのか

あたしの頭をグッと押さえて

また胸に埋ずめた佐伯くん。



あぅ―――

顔みたいのに―っ



もう一度頭を上げようとしたけど

がっちりと押さえられてて上がらない。



…てゆ―か、力強すぎっ





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