【短】LOVE OR HATE
「もう見ない!見ないからっ
いたいよ―…」
「え?
あ、ごめん」
あたしの嘆きに
佐伯くんは素直に力を弱めてくれて
悪かった、とばかりに
頭を撫でてくれた。
…ぅわぁ―…
なんか気持ちい―…
好きな人に抱きしめられたら
ドキドキして大パニック!
って感じになるかと思ってたけど…
なんだか、すごく安心できる。
…佐伯くんだからかな?
「てかさ―
俺ら何でこんな思い違ってたんだ?」
幸せに浸ってたあたしに
佐伯くんは切り出した。
…たしかに…
あたしは佐伯くんに嫌われてると思ってて
佐伯くんはあたしに嫌われてるって思ってたんだもんね。
一体なんで
擦れ違っちゃったんだろ??