【短編】先生が見上げた空には。

「お前…やっぱすげーわ!最高!負けた!」


「えっ、だって…佳織さんには言っておかなきゃ」


「うん、あいつにも伝わったと思う」


「本当…?」


「だから俺のことはお前に任せるわ」


「え!?ってことは…」


先生が不敵な笑みをこぼす。


「卒業したらな」


耳元で囁かれドキッとする。


先生の吸っている煙草の香りがした。


先生との距離は触れるか触れないかくらいのもどかしい感じ。


でもそれでもいい。


あと半年後の卒業式を、私は心待ちにしている。


それまで、この場所で先生と空を見上げていたい。


どこまでもこの青い空を。


先生が愛したこの空を。


END
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