いとしの腹黒メガネくん!
湯浅くんは両手を前に出して、近寄っていく私をジェスチャーで止めると、小さくため息をついてメガネをあげた。


「別に聞いてないから。
......もういい、好きにしたら?
ただし僕がアンタを好きになることは絶対ないから、変な期待しないように」
  

早口でそれだけ言うと、昨日と同じように部活あるからとあっさりと去っていく。


好きにしていいの!?
それって、今まで通り湯浅くんを好きでいていいってこと!?
やったぁーー!!!

嬉しすぎて、このまま廊下でジャンプしたいくらい!


好きになることは絶対にないって言ってたけど、そんなの分からないよね?

昨日は存在自体無理って言われたのに、今日は好きにしていいって......っ! 

このペースでいくと、明日には友だちになって、あさってには彼女に昇格してるかもしれない。

がんばるぞー!!!




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