後ろ姿は両思い
でも、きっと私はそこでフラれる。
だって、君を見ていたらわかるんだ。
君に好きな人がいること。
君が、明日告白するつもりでいること。
君の好きな人が、私じゃないこと。
分かるもん、私、君のことずっと見ているから。
私は、明日、朝イチに君に告白します。
君の心が、少しでも揺らぎますように。
走り終えた君にいいます。
今日は心の準備ができていないから、
いつものように後ろからだけれど。
明日のために、準備しなくちゃ。
「宇川くん!明日、朝八時十分、昇降口で待っててね!君に、言いたいことがあるの」
―― END ――