はたらかなくても、はたらいても君が好き
「もしもし、総務部です」
「馬場!!!!」
「はい。はい。分かりました。
すぐ行きます!!」
カチャッ。
「馬場!!!!
あんた私の電話に勝手に…」
「遠峰部長。第3会議室でやっていた会議が終わって、片付けを手伝って欲しそうなので私、行ってきますね」
「馬場!!!!
あんたは部長じゃないでしょ!!!!
あんたは別の仕事を」
「行ってきます!!!」
「馬場!!!!」
「遠峰部長。
私があの質問をしたのはネットで建設会社の噂っていうサイトをたまたま見つけて、そこに“M建設会社の社長は女癖が悪い”って書かれてあったんです。
だから、その社長さんが増月社長の事なのか気になって…。
違って良かったです」
「当たり前でしょ。
社長の女の噂自体1つもないんだから。
絶対他のMのつく建設会社の事よ」
「そうですね。
遠峰部長。私、もう行っていいですか?」
「うん。良いわよ」
「じゃあ、行ってきます!!」
「行ってらっしゃい……って。
待ちなさい、馬場!!!!」
遠峰部長。
嘘ついてごめんなさい。
でも、あの事を他の人には言ってはいけないから。
今度お詫びにランチをおごるので許して下さい。
遠峰部長。
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