短編:雨上がりの虹を見るために
「ごめん、紗綾。その気持ちには答えられない。紗綾のこと、親友としか思ったことないから」



 うん、知ってるよ……。それでも止められなかったんだ。


 とうとう、雨が降ってきた。


「ありがとう、振ってくれて。でも、私諦め悪いんだ……。だからもうちょっとだけ、好きでいさせて……?」


 気づいたばかりの恋。遅すぎるかな? まだ間に合うなら、どうか、もう一度だけ――!!


「紗綾、俺はこれからもお前のことを親友としか見れないと思う。それで良いなら、お前の気が済むまで好きでいてくれ」
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