【BL】お荷物くんの奮闘記
武器なし、魔法なしの丸腰状態だ。場所は鉱山、隠れるところは多いが地の利が無い自分とここを縄張りにしばらく活動している奴らとでは明らかにこちらの分が悪い。写真を撮ってきたスマホと道を照らし合わせる余裕もなく、ただひたすら走る。逃げ切れても中で迷いそうな気がしたが、今は追っ手を撒くのが先決である。
追いかけてきたのは5人、先ほど火を囲んで話していた人数と合致する。待機していた全員でやってきたということは、追っ手をどうにかできれば安全にことが進められるということでもある。伏兵が居なければの話だが。
どうしたものかと考えながら入り組んだ道を何度も曲がる。左右の分かれ道を前に、一瞬どちらに突っ込むか迷った――途端、足を挫いて顔から地面にダイブしてしまう。
盛大に転んだ音がまたしても響く。転んだ拍子にポケットからスマホが飛び出して、回りながら前方に滑っていった。
かしゃん、と乾いた音を立て、スマホが妙な形の岩にぶつかって止まる。落とした拍子にどこかのボタンに接触したのか、画面が煌々と光っている。
足音がこちらに向かってくる。スマホを拾って岩陰に隠れたが、見つかるのは時間の問題だろう。せめてと目立つスマホの画面をスリープにしようとすると、ステータスガジェットに「MAP」のタブが加わっていた。
追いかけてきたのは5人、先ほど火を囲んで話していた人数と合致する。待機していた全員でやってきたということは、追っ手をどうにかできれば安全にことが進められるということでもある。伏兵が居なければの話だが。
どうしたものかと考えながら入り組んだ道を何度も曲がる。左右の分かれ道を前に、一瞬どちらに突っ込むか迷った――途端、足を挫いて顔から地面にダイブしてしまう。
盛大に転んだ音がまたしても響く。転んだ拍子にポケットからスマホが飛び出して、回りながら前方に滑っていった。
かしゃん、と乾いた音を立て、スマホが妙な形の岩にぶつかって止まる。落とした拍子にどこかのボタンに接触したのか、画面が煌々と光っている。
足音がこちらに向かってくる。スマホを拾って岩陰に隠れたが、見つかるのは時間の問題だろう。せめてと目立つスマホの画面をスリープにしようとすると、ステータスガジェットに「MAP」のタブが加わっていた。