【BL】お荷物くんの奮闘記
「あ、ごじのチャイム。テレビみるから、じゃあにいちゃん、またな」


 ボールを再び手に取って、彼が公園から出て行く。その背中を見送ってから、やっと言葉を紡ぐことができた。


「うん。……またね、ユウジ」


 君は何も覚えていない。だから今自分が転生を選んでも、君が怒ったりはしない。


 ヒトも魔もないこの世界で、君の側で、今度こそ、同じように。



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