【BL】お荷物くんの奮闘記
「……リュータ」
勇者ならこいつだろと思った通り、期待を裏切らない登場タイミングで最高にかっこいい弟分が笑顔を見せた。
「特に大きな怪我はなさそうだね。動ける?」
「あ、ああ」
「じゃあ、おれが戦うから、ユウジは下がってて!」
「え、でも大丈夫か?」
「平気!」
頷いた動きに合わせて、彼の跳ねた黒髪が揺れる。剣を携えているリュータに任せることにしよう。
十五歳の少年に戦わせて自分は傍観というのもなかなか情けないが、こちらは戦闘手段すら持たないのだ。前に出たところで足手まといにしかなるまい。
慣れた様子で敵を翻弄し、骨を砕くように切り伏せていくリュータはまさに勇者のようだ。開きっぱなしの扉付近で彼の戦いぶりを観察する。特に苦戦している様子もない。
ピコン、と手元のスマホから、メッセージが届いた時のような音が鳴った。ダウンロードアプリはお知らせで音が鳴る設定にはしていない。何事かと画面を開くと、ステータスガジェットの仲間欄にリュータが加わっていた。
勇者ならこいつだろと思った通り、期待を裏切らない登場タイミングで最高にかっこいい弟分が笑顔を見せた。
「特に大きな怪我はなさそうだね。動ける?」
「あ、ああ」
「じゃあ、おれが戦うから、ユウジは下がってて!」
「え、でも大丈夫か?」
「平気!」
頷いた動きに合わせて、彼の跳ねた黒髪が揺れる。剣を携えているリュータに任せることにしよう。
十五歳の少年に戦わせて自分は傍観というのもなかなか情けないが、こちらは戦闘手段すら持たないのだ。前に出たところで足手まといにしかなるまい。
慣れた様子で敵を翻弄し、骨を砕くように切り伏せていくリュータはまさに勇者のようだ。開きっぱなしの扉付近で彼の戦いぶりを観察する。特に苦戦している様子もない。
ピコン、と手元のスマホから、メッセージが届いた時のような音が鳴った。ダウンロードアプリはお知らせで音が鳴る設定にはしていない。何事かと画面を開くと、ステータスガジェットの仲間欄にリュータが加わっていた。