【BL】お荷物くんの奮闘記
 こちらの言った通りに再び剣を生成したリュータが、それでどうするのとばかりに見上げてくる。気にせず、スマホのステータス画面を開いた。


「あー、なるほどな」


「え? え、なに?」


「その剣を出すスキル、MP使ってるみたいだな。魔力値が減少してる」


「そうなんだ」


 ついでにリュータのスキル一覧もチェックしてみる。炎を出すらしき名称の魔法、光魔法らしき名称の技、それから回復技っぽい名前のものもずらりと並んでいた。単騎の戦闘力高すぎだろ。


「回復魔法も使えるってことは、魔力は温存しておくに越したことはないな。リュータ、しばらく白亜の剣使っとけ」


「はーい」


 武器生成スキルに使われる魔力は微々たるものだったが、せっかく入手した普通の武器があるのだから使わない手はない。リュータに手渡すと、装備欄に白亜の剣が加わった。


「ユウジ、服とかぼろぼろだけど、どこかで転んだ? 回復魔法使わなくて大丈夫?」


 ボス部屋の奥、開いた新たな扉に向かう。隣に並んだリュータが、こちらを心配げな目で見つめてきた。
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