【BL】お荷物くんの奮闘記
天使が大きく翼を広げ、部屋中をまばゆい光が埋め尽くしていく。視界を焼かれる前に目を閉じて左腕で瞼を覆い、弾けるような衝撃がやってきたタイミングで右手を突き出した。
発動した全体回復魔法が熱い痛みを治めていく。目を開けて状況を確認しようとしたところ、目前に天使の六回目の単体強攻撃が迫ってきていた。
「何度も狙わせないよ」
後を追ったリュータが天使を背後から攻撃し、一瞬動きが止まる。彼の剣が天使の羽根を片翼切断した。
天使が声もなく苦悶の表情を見せる。ステータスガジェットを通して確認すると、敵HPは残り三十パーセントを切っていた。
「勝てる! 畳み掛けるぞ!」
攻撃ループをもう一巡させてやる必要はない。回復にあてていた自分のMPを重力操作の地属性魔法に注ぎ込んで天使を床に引き摺り下ろす。
リュータとヴェルターの攻撃にノアの呪文による極大火球が投下され、二人が退いたと同時に爆発を起こした。
フロアを覆う爆煙が収まるのを待たず、スマホの画面を点灯させる。敵HPゲージは灰色になっており、こちらの勝利を確信した。
念のためMP回復薬をもうひとつ口にして、その場に全体回復を軽く一度かけておく。
煙が晴れ、フロアの様子が確認できるようになった。倒れている者はおらず、天使は跡形もなく消えていた。
「お疲れ。皆無事でよかった」
ホストに繋がっているパイプを塞ぐ天使が排除できたなら、あとは勇者の遺志に従って操作するだけだ。
発動した全体回復魔法が熱い痛みを治めていく。目を開けて状況を確認しようとしたところ、目前に天使の六回目の単体強攻撃が迫ってきていた。
「何度も狙わせないよ」
後を追ったリュータが天使を背後から攻撃し、一瞬動きが止まる。彼の剣が天使の羽根を片翼切断した。
天使が声もなく苦悶の表情を見せる。ステータスガジェットを通して確認すると、敵HPは残り三十パーセントを切っていた。
「勝てる! 畳み掛けるぞ!」
攻撃ループをもう一巡させてやる必要はない。回復にあてていた自分のMPを重力操作の地属性魔法に注ぎ込んで天使を床に引き摺り下ろす。
リュータとヴェルターの攻撃にノアの呪文による極大火球が投下され、二人が退いたと同時に爆発を起こした。
フロアを覆う爆煙が収まるのを待たず、スマホの画面を点灯させる。敵HPゲージは灰色になっており、こちらの勝利を確信した。
念のためMP回復薬をもうひとつ口にして、その場に全体回復を軽く一度かけておく。
煙が晴れ、フロアの様子が確認できるようになった。倒れている者はおらず、天使は跡形もなく消えていた。
「お疲れ。皆無事でよかった」
ホストに繋がっているパイプを塞ぐ天使が排除できたなら、あとは勇者の遺志に従って操作するだけだ。