【BL】お荷物くんの奮闘記
道中それなりに魔物に遭遇しつつ、全てリュータが一撃で葬ってきたため無傷で王都に到着した。無論、詳細マップ拡張用のメモリーポイントは見つけ次第スマホに加えている。
RPGでおなじみの城壁に囲まれた城下町、マップ化しやすそうな作りの区分け。探索の順番はゲーム基準でいいだろう。イベントの進行しそうな物を避け、リュータとともに街中を歩き回る。花壇や樽、看板などをチェックして回る二人組というのは明らかに怪しいが、これもゲーマーの性である。
次に、無一文同然の現状を打破すべくギルドへ向かう。依頼を介さない討伐カウンターは一般開放されており、ギルドメンバーでなくとも利用できるそうだ。ギルドメンバーに登録しようにも、異世界からやってきた自分たちには記入できる住所や連絡先も何も無い。それ以前に、こちらの世界の書き文字が分からない。
ここまでで魔物を倒してきたのはリュータの方だ。受付の女性が営業スマイルを浮かべている方に、行ってこいと促す。
「こんにちはー、お姉さん、討伐カウンターってここでいいですか?」
「さようでございます。ご用件は討伐チェックでよろしいですか?」
「お願いしまーす」
受付の女性が水晶玉をカウンターに乗せる。手をかざすように指示されたリュータが、言われるままに右手を伸ばした。
水晶が点滅する。
ぱりーん。リュータの手の下で、水晶玉は砕け散った。
いやそこパリーンするとこじゃねえだろ。あいつの何を感じ取ったんだよ水晶は。
「わっ、あ、あの……すみません」
「……ああ、いえ、お怪我はありませんか?」
「大丈夫です。その、水晶、壊してごめんなさい」
RPGでおなじみの城壁に囲まれた城下町、マップ化しやすそうな作りの区分け。探索の順番はゲーム基準でいいだろう。イベントの進行しそうな物を避け、リュータとともに街中を歩き回る。花壇や樽、看板などをチェックして回る二人組というのは明らかに怪しいが、これもゲーマーの性である。
次に、無一文同然の現状を打破すべくギルドへ向かう。依頼を介さない討伐カウンターは一般開放されており、ギルドメンバーでなくとも利用できるそうだ。ギルドメンバーに登録しようにも、異世界からやってきた自分たちには記入できる住所や連絡先も何も無い。それ以前に、こちらの世界の書き文字が分からない。
ここまでで魔物を倒してきたのはリュータの方だ。受付の女性が営業スマイルを浮かべている方に、行ってこいと促す。
「こんにちはー、お姉さん、討伐カウンターってここでいいですか?」
「さようでございます。ご用件は討伐チェックでよろしいですか?」
「お願いしまーす」
受付の女性が水晶玉をカウンターに乗せる。手をかざすように指示されたリュータが、言われるままに右手を伸ばした。
水晶が点滅する。
ぱりーん。リュータの手の下で、水晶玉は砕け散った。
いやそこパリーンするとこじゃねえだろ。あいつの何を感じ取ったんだよ水晶は。
「わっ、あ、あの……すみません」
「……ああ、いえ、お怪我はありませんか?」
「大丈夫です。その、水晶、壊してごめんなさい」