【BL】お荷物くんの奮闘記
「そうだね」
宿の場所も先に確認済みである。ツインの部屋でチェックインを済ませ、荷物と硬貨入れを放り投げた。
「リュータ、おまえはここに残ってろ。金七割くらい置いてくから見とけ」
「えっ、おれも」
「おまえのデータはスマホに入ってるし、適当に装備見繕っとくよ。留守番頼んだぞ」
「……はーい。気をつけてね」
「街中で魔物なんて出るわけねえし、大丈夫だろ」
などと言ってしまうのがフラグであると気付いたのは、ことが起こってからなのである。
宿を出て、防具屋をチェックする。武器屋の方は、資料館の後だ。自分の戦闘スタイルが何になるかはまだ分からないし、剣もおそらくレアアイテムの白亜の剣に勝る武器はこの国では手に入らないだろう。
防具屋は便利アイテムも販売しているようだ。店内の便利アイテムコーナーを見ていくと、旅の荷物をコンパクトにまとめる空間圧縮魔法の組み込まれたオーブを発見した。このオーブひとつを持っておけば、装備品以外のすべての持ち物がまとめてオーブの中に収納できるもののようだ。端書で、ただし金銭は収納不可とある。偽造防止の仕掛けが、オーブの魔法と反発するのかもしれない。
宿の場所も先に確認済みである。ツインの部屋でチェックインを済ませ、荷物と硬貨入れを放り投げた。
「リュータ、おまえはここに残ってろ。金七割くらい置いてくから見とけ」
「えっ、おれも」
「おまえのデータはスマホに入ってるし、適当に装備見繕っとくよ。留守番頼んだぞ」
「……はーい。気をつけてね」
「街中で魔物なんて出るわけねえし、大丈夫だろ」
などと言ってしまうのがフラグであると気付いたのは、ことが起こってからなのである。
宿を出て、防具屋をチェックする。武器屋の方は、資料館の後だ。自分の戦闘スタイルが何になるかはまだ分からないし、剣もおそらくレアアイテムの白亜の剣に勝る武器はこの国では手に入らないだろう。
防具屋は便利アイテムも販売しているようだ。店内の便利アイテムコーナーを見ていくと、旅の荷物をコンパクトにまとめる空間圧縮魔法の組み込まれたオーブを発見した。このオーブひとつを持っておけば、装備品以外のすべての持ち物がまとめてオーブの中に収納できるもののようだ。端書で、ただし金銭は収納不可とある。偽造防止の仕掛けが、オーブの魔法と反発するのかもしれない。