【BL】お荷物くんの奮闘記
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「あ、そうだ、あいつの好きな紅茶買ってってやろ。焼き菓子はあいつの作るやつのが美味いし、土産は紅茶と……、終わったら、あれ片付けといてやるか」
そういえば、もう長いこと会っていない気がする。怒るというより拗ねているだろう「あいつ」の顔を思い浮かべて、さてどうやって機嫌を取ろうかと策を巡らせるのもなかなか面白いのだ。
斧を担ぎ、そのまま町に戻っていった少年が楽しげに土産を物色し始めたことは、誰も知らない。
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