スーゼントの怨霊

殺戮連鎖 パート2

「ぎゃあああ!」
外からの悲鳴で目を覚ました。
「うるせー!」
「お前もうるさいぞ。」
短気な四十代前半の中年男の横で寝ていた冷静で有名な四十才の中年男が目を覚ました。
短気な男は窓から外の様子を見に行き、冷静男は枕の下からハンターが使っていたリボルバー式の銃を取り出した。
「お、おい!大量の幽霊があちこちの家を荒らしてるみたいだぞ!やべっ!こっちにも汚ねぇババアが来てる!」
状況を把握(はあく)した短気な男は慌ててベッド下に置いていたハンターの刀を握りしめた。
冷静男は部屋の中央で四方八方に目をやり、警戒していたが、短気な男はいつ来るか分からない不安感に怒りを覚え、外の状況が分かる窓を突き破って家を出て行った。
ダーンッ!
散弾銃の音に驚き、刀を向けた。
視線の先には散弾銃で撃たれて倒れる老人の姿が。
「どうなってるんだ。」
幽霊は男を無視するようにそれぞれの家へと消えていき、出てきた家から銃の連射する音が響き渡った。
振り返ると、老婆に胴体を引き裂かれた冷静男と目が合った。
「くそったれ!何なんだよ!」
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