スーゼントの怨霊
「大変だったな。」
そこには笑顔をみせるハデスの姿があった。
「今、殺したはず…」
「確かに殺されたな。実は…」
ハデスは牢獄の中でナムを怨んだ。
しかし、陰から現れた不気味な男に喰われかけた時、頭の中でナムとの思い出が走馬灯となって頭を巡った。
すると、拒絶反応をおこし、幽体離脱の原理で魂だけ離れ、体を喰われた。
そこからずっとナムを見守っていたのだ。
ナムはいくつか質問した。
「それじゃ、何でアイツは俺を覚えてたんだ?」「それは脳内の記憶が残っていたからだろう。」
「じゃあ、今、殺したのはハデスじゃないのか?」
顔や体つきはもちろん、喋り方やちょっとした癖まで同じだった。
ナムの表情から全ての疑問を察したハデスは自分が知ってる情報を話し始めた。
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