メテオ
あれ?いつの間に?


仲良し公園なんて、通るだけで小学生以来1度も入っていない。


忘れてしまったように通り過ぎていた。


「いつもこの道通ってるけど、なんだかこの公園は懐かしいな。」


心がホッコリとするような、ザワザワするような、言葉に出来ない気持ち。


ふと上を見上げてみると、キレイな星空が広がっていた。


「キレイ…。」


ポツリと小さく呟いた時、あることに気づいた。


…え?


私泣いてる?


目元を触ってみると、手が少し塗れていた。


そういえば、いつから空を見上げなくなったんだろう。


なぜが喉の奥が苦しくて熱い。


キレイな星空を見ると涙が溢れる時があるって、誰かが言ってた気がするけど、あれって本当なんだ。


って、情緒不安定すぎるでしょ。


心の中で自分に突っ込みをいれた。


そういえばあの日、願い事した気がするけどなんだっけ?


私のことだし、きっとお年玉たくさん欲しいとか、そんなかんじだろうな。


「…さて、早く帰ってお風呂入ろう。」


気持ちを切り替えるように軽くパンと手を叩いたとき、空に1つの光の線が出来た。


「「あ!!」」


思わず出た声が、誰かとキレイに重なる。


誰?

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