メテオ
「やば!早く行かねーと!」


粋月くんが焦りながら、スマホを見たとき、どこからか流れ星という子どもの声が聞こえてきた。


その声に、まるで情景反射のように空を見上げる。


そこには、小さな流れ星が二つ、キレイに光っていた。


あの時の光景と重なって見える。


セピア色にあせたあの気持ちが、今の思い出でありのまま美しく蘇った。


あぁ。


「好きだな。」


「………え?」


呼吸をするかのように、気づいたときには声に出ていた。


「え!?…あ…っと…今のは…。」


え、今、私!?私何を言ったの!?


自分の口から出た言葉なのに、信じられない。


動揺して沸騰したように体が熱くなるのがわかる。


もう訳がわからなくなっていたとき、粋月くんが口を開いた。


「…俺も好き。」


その言葉に、思わず粋月くんの顔を見る。

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