メテオ
「宇宙飛行士になるってことはさ、も、もしかして海外に留学とかするの…?」


「おう。そのつもり。とりあえず高校まで出て、海外のそういう学校に行くんだ。」


「………そっか、頑張って。」


気の利いた一言も言えない。


しかも、やんわりと断られた気もする。


きっと今の私の顔は、引きつっているんだろうな~。


それがわかるほど、心臓が締め付けられるように苦しかった。


「あれ?そういえば星波は?」


「私は、普通に地元で就職……かな。友だちもそうだし。」


「お互い頑張ろうな。じゃあ、コンビニ行くわ。一人で大丈夫か?俺、もう少し早くコンビニ行けば良かったな。」


「はは。大丈夫、またね。」


きっと、明日から私たちはいつも通りになる。


まるであの流れ星のように輝いたまま、どこかへ消えていったような気持ちだ。


本当に…。


「「あ~あ、好きだったな。」」


そんな、まるで揃えたかのように呟いた言葉も、お互いが向き合っていたことも。


この真っ暗の中では、2人は気づくはずがなかった。


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