君の隣にいたいんだ。




侑斗はしゃがむと途中で買った小さな花束を目の前に置く。




「お前、桜が好きだったよな」




視線の先にあるのは、大崎陽乃という字が掘られた墓石。



それは、私の名前───。



「うん、そうだよ。


やっと会いに来てくれたね、侑斗」



私は笑顔で侑斗の隣にしゃがんだ。


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