君の隣にいたいんだ。
そして、気づいたら私は今の状態、
つまり幽霊となっていた。
「お前が死んだあの事故、居眠り運転だったんだって…」
侑斗が静かに口を開く。
「うん、知ってるよ」
私は静かに微笑む。
「俺さ…、ずっとあの時のこと、後悔してて…
なんであの時、お前を先に行かせたんだろうって…。
なんでお前の手を引いてやれなかったんだろうって……。
なんで、なんで、って…そんなことばっか考えて……」
侑斗が苦しそうに言う。
「うん、知ってるよ…。
ずっと近くで見てきたんだから」
私が死んだ後の侑斗の変わりようは誰もが心配するほどだった。
明るい性格だった侑斗は無口になり、いつしかあの桜のような笑顔も消えてしまっていた。
私の死が侑斗をこんな風に変えてしまった。
私の死が侑斗を塞ぎこませてしまった。
どうして私には侑斗が見えるのに、
私の姿は彼に見えないの…。
初めの頃は私もそんなことばかり考えていた。