職場恋愛
『カンパーイッ』
グラス同士がぶつかり合う音が響いて歓迎会というのか入社式の打ち上げというのか分からないが、國分さんの気だるそうな挨拶からなんちゃら会が始まった。
50人もいるからそれぞれグループができてそれぞれで話し始めているところもあれば、少し遠いところから俺を呼ぶ島田という同期がいたりと、かなり騒がしい。
「島田うるせえ!逢坂と喋りたいなら近くに行けばいいだろ!」
ベテラン社員の岩木さんが声を張り上げるけど島田には何も響かなかったようだ。
「いや、逢坂は別にいいっす。かわいい後輩と喋るんで。ねー、君、彼氏いる?」
喋るっていうかそれはもはやセクハラに値するのでは。
今の時代、彼氏とか好きなタイプを聞くだけでセクハラだもんな。
気を付けよ。
ほろ酔い気分になってきた頃、近くにいた後輩にぐいぐい迫られる。
「逢坂さんって、彼女さんとか…?」
「いないよ」
「えっ!フリーなんですか?意外です!」
「そうかな」
この手の質問は正直面倒な部分である。
島田だったら喜びそうな質問だけど。
「元カノ何人ですか?」
「え〜秘密」
「初恋はいつですか?」
「さぁ〜覚えてないなぁ」
そーゆーのは島田に聞いてください。
絶対喜ぶから。
つーか合コンかって。
みんなが楽しそうに話す中、ただ1人黙々と食べて飲んで誰とも喋らない子がいた。
名前は確か、荒木結。
人見知りかな。
この時はそんな感じでしか見ていなかった荒木結だけど、これから段々気になり始めるなんて誰も想像すらしなかっただろう。
グラス同士がぶつかり合う音が響いて歓迎会というのか入社式の打ち上げというのか分からないが、國分さんの気だるそうな挨拶からなんちゃら会が始まった。
50人もいるからそれぞれグループができてそれぞれで話し始めているところもあれば、少し遠いところから俺を呼ぶ島田という同期がいたりと、かなり騒がしい。
「島田うるせえ!逢坂と喋りたいなら近くに行けばいいだろ!」
ベテラン社員の岩木さんが声を張り上げるけど島田には何も響かなかったようだ。
「いや、逢坂は別にいいっす。かわいい後輩と喋るんで。ねー、君、彼氏いる?」
喋るっていうかそれはもはやセクハラに値するのでは。
今の時代、彼氏とか好きなタイプを聞くだけでセクハラだもんな。
気を付けよ。
ほろ酔い気分になってきた頃、近くにいた後輩にぐいぐい迫られる。
「逢坂さんって、彼女さんとか…?」
「いないよ」
「えっ!フリーなんですか?意外です!」
「そうかな」
この手の質問は正直面倒な部分である。
島田だったら喜びそうな質問だけど。
「元カノ何人ですか?」
「え〜秘密」
「初恋はいつですか?」
「さぁ〜覚えてないなぁ」
そーゆーのは島田に聞いてください。
絶対喜ぶから。
つーか合コンかって。
みんなが楽しそうに話す中、ただ1人黙々と食べて飲んで誰とも喋らない子がいた。
名前は確か、荒木結。
人見知りかな。
この時はそんな感じでしか見ていなかった荒木結だけど、これから段々気になり始めるなんて誰も想像すらしなかっただろう。