職場恋愛
side 結
晩ご飯を終えてお風呂まで貸してもらってサッパリしたところで、私の寝床対決が始まった。
「ゆずの部屋って予約したもん」
「結と寝たいもん」
「ゆずも寝たいもん」
「結は俺のだもん」
本人としてはなかなか恥ずかしいやりとりを繰り広げられて耳を塞ぎたくなる。
「じ、じゃあ3人で…」
勇気を振り絞って提案したら2人に睨まれた。
「「独り占めできないじゃん」」
そっくりな顔で同じことを言わないでください。
双子かと思っちゃいます。
「ゆず、彼氏と彼女っていうのは、ね。ほら」
ママさんがほんのり顔を赤くしながら何かを言おうとする。
「そうだよ、男と女っていうのは、ね」
ママさんの心を読み取ったらしいパパさんも意味深なことを言う。
最後まで言ってよ。
「………きゃー!!!お兄ちゃんのすけべ!」
「は!?!?」
ゆずはちゃんの悲鳴と言葉でようやくわかったけど。
航と一緒に「は?」と言いそうになって慌てて口を閉じた。
「高校生に何言ってんだよ!」
いつの間にか顔を真っ赤にさせた航がパパさんとママさんに叫ぶ。
「何よ、助け舟を出してあげたんじゃない」
「どこが!!」
「お兄ちゃんもオトコだったんだね……」
「ゆず!!!」
「まぁまぁ、恥ずかしいことじゃないさ。みんなする」
「全然フォローになってない。寝る」
これでもかってくらい顔を真っ赤にして家族全員にいじられた航は、私を置いて立ち上がった。
「お兄ちゃん、結ちゃん連れてかないの?オトコなのに…」
「今日だけ貸すよ!!!あげるんじゃないからな!貸すんだからな!」
リビングを出る時には本当に真っ赤っかで私まで恥ずかしくなる。
なんか。
あんな航、初めて見たな。
……かわいい。
「……結ちゃん」
なんとなく申し訳なさそうにゆずはちゃんに呼ばれた。
「うん?」
「……結ちゃんもオンナだから……が、我慢しなくていいんだよ…?」
「は!?」
しまった!!
声に出てしまった。
「ゆず、覗いても見なかったことにするから、大丈夫だよ…」
「覗くな!!」
やばっ。
また声に出ちゃった。
「そこは否定するところだよ…」
私の口の悪さには特に驚くことなく恥ずかしいところを指摘された。
「あは、あはは、あはははははは…わ、私も寝ようかなーあはは」
こんな恥ずかしい空気、耐えられない。
航はずるい。先に逃げやがって。
晩ご飯を終えてお風呂まで貸してもらってサッパリしたところで、私の寝床対決が始まった。
「ゆずの部屋って予約したもん」
「結と寝たいもん」
「ゆずも寝たいもん」
「結は俺のだもん」
本人としてはなかなか恥ずかしいやりとりを繰り広げられて耳を塞ぎたくなる。
「じ、じゃあ3人で…」
勇気を振り絞って提案したら2人に睨まれた。
「「独り占めできないじゃん」」
そっくりな顔で同じことを言わないでください。
双子かと思っちゃいます。
「ゆず、彼氏と彼女っていうのは、ね。ほら」
ママさんがほんのり顔を赤くしながら何かを言おうとする。
「そうだよ、男と女っていうのは、ね」
ママさんの心を読み取ったらしいパパさんも意味深なことを言う。
最後まで言ってよ。
「………きゃー!!!お兄ちゃんのすけべ!」
「は!?!?」
ゆずはちゃんの悲鳴と言葉でようやくわかったけど。
航と一緒に「は?」と言いそうになって慌てて口を閉じた。
「高校生に何言ってんだよ!」
いつの間にか顔を真っ赤にさせた航がパパさんとママさんに叫ぶ。
「何よ、助け舟を出してあげたんじゃない」
「どこが!!」
「お兄ちゃんもオトコだったんだね……」
「ゆず!!!」
「まぁまぁ、恥ずかしいことじゃないさ。みんなする」
「全然フォローになってない。寝る」
これでもかってくらい顔を真っ赤にして家族全員にいじられた航は、私を置いて立ち上がった。
「お兄ちゃん、結ちゃん連れてかないの?オトコなのに…」
「今日だけ貸すよ!!!あげるんじゃないからな!貸すんだからな!」
リビングを出る時には本当に真っ赤っかで私まで恥ずかしくなる。
なんか。
あんな航、初めて見たな。
……かわいい。
「……結ちゃん」
なんとなく申し訳なさそうにゆずはちゃんに呼ばれた。
「うん?」
「……結ちゃんもオンナだから……が、我慢しなくていいんだよ…?」
「は!?」
しまった!!
声に出てしまった。
「ゆず、覗いても見なかったことにするから、大丈夫だよ…」
「覗くな!!」
やばっ。
また声に出ちゃった。
「そこは否定するところだよ…」
私の口の悪さには特に驚くことなく恥ずかしいところを指摘された。
「あは、あはは、あはははははは…わ、私も寝ようかなーあはは」
こんな恥ずかしい空気、耐えられない。
航はずるい。先に逃げやがって。