職場恋愛
事務所の前で深呼吸してノックしてドアを開けた。
恐る恐るゆっくり開けていたら、内側から勢いよく開けられて体が追いつかなくて転びそうになってしまった。
目の前にいらっしゃるのは地獄の果てにいる魔王のような恐ろしい顔をした店長代理。
私の姿を目に移した店長代理は私の腰についてるインカムを勢いよく引っ張った。
「いたっ」
引っ張られた勢いで耳に付けていたイヤホンも引っ張られて耳が痛い。
ガタンッ
掴んだインカムを私の後ろに叩きつけた音が室内に響く。
今ので壊れたんじゃないかな。
本当に怖いんですけど。
「使えねーインカム付けて働いてるつもりか!!」
國分さんの怒鳴り声もかなり大きいけど、この人の怒鳴り声はそれの数倍。
しかも近距離だから脳に直接響くみたいにガンガンする。
それから私の胸ぐらを掴んでデスクまで引っ張られた。
「これよお、レジにいた青葉が確認しに行ったらよ、7台しかなかったんだけどよ」
いちいち威嚇するように言われて鼓動が早まって早まって仕方ない。
店長代理に見せられたメモは私がさっき強面のお兄さんに渡したものだった。
でも私は確かに10台キープした。
7台しかないなんてありえない。
「おかげで配送できずにレジは大惨事だったよ。数も数えられないのか?」
「私は…」
「口答えすんじゃねーよ!
お前、今日は誰よりも偉くなった気でいるみたいだな?」
また怒鳴られて肩が震える。
てか、偉くなった気ってどういうことですか。私はいつも通り?いつも以上に!一生懸命働いてましたけど。
「レンジフロアは1人でやりますから〜って言いふらしてたらしいじゃねーか」
…は?
「そのくせクレーム大量に集めて、喧嘩売ってんのか?」
クレームのことは事実だけど。
「わ、私はそんなこと、言ってません。…むしろ、インカムで何度もヘルプを呼びました。電源が入ってないって知らなくて」
「はいはいはいはい、一人芝居ご苦労様です。今すぐK店に在庫取りに行ってここに届けて来い」
「え」
「え、じゃねえよ。お前がミスしたんだから当然だろ?」
「…どうやって」
この人は何を言ってるんだろう。
私1人でどう運べと?
「んなこと自分で考えろ?7台はすでに配送してんだからその足で行くに決まってんだろ?馬鹿か?」
いや、馬鹿はあなたですね。はい。
だって住所を見ただけで遠いって分かる。
K店に寄ってからだと1時間はかかると思うんだけど。
しかも1人だと持てたとしても2台まででしょ。2往復しなきゃじゃん。
私は絶対間違ってないし。
「私が見たときは10台ありました!」
勇気を振り絞って口答えしてみる。
「口答えするなって言ってんだろ!!結局なかったんだからお前のミスでしかない!ちゃんと型番見てカウントしたんだろうな!?」
まぁ当然口答えするなって言われるとは思ったけど。
型番って何…?
「はっ。お前さ、隣に置いてあった750Wのレンジと勘違いしてねーか?あ?」
750…?
え、待って。
分からない。
1人だったから急いで戻らなきゃと思ってイメージ写真しか見てない。
恐る恐るゆっくり開けていたら、内側から勢いよく開けられて体が追いつかなくて転びそうになってしまった。
目の前にいらっしゃるのは地獄の果てにいる魔王のような恐ろしい顔をした店長代理。
私の姿を目に移した店長代理は私の腰についてるインカムを勢いよく引っ張った。
「いたっ」
引っ張られた勢いで耳に付けていたイヤホンも引っ張られて耳が痛い。
ガタンッ
掴んだインカムを私の後ろに叩きつけた音が室内に響く。
今ので壊れたんじゃないかな。
本当に怖いんですけど。
「使えねーインカム付けて働いてるつもりか!!」
國分さんの怒鳴り声もかなり大きいけど、この人の怒鳴り声はそれの数倍。
しかも近距離だから脳に直接響くみたいにガンガンする。
それから私の胸ぐらを掴んでデスクまで引っ張られた。
「これよお、レジにいた青葉が確認しに行ったらよ、7台しかなかったんだけどよ」
いちいち威嚇するように言われて鼓動が早まって早まって仕方ない。
店長代理に見せられたメモは私がさっき強面のお兄さんに渡したものだった。
でも私は確かに10台キープした。
7台しかないなんてありえない。
「おかげで配送できずにレジは大惨事だったよ。数も数えられないのか?」
「私は…」
「口答えすんじゃねーよ!
お前、今日は誰よりも偉くなった気でいるみたいだな?」
また怒鳴られて肩が震える。
てか、偉くなった気ってどういうことですか。私はいつも通り?いつも以上に!一生懸命働いてましたけど。
「レンジフロアは1人でやりますから〜って言いふらしてたらしいじゃねーか」
…は?
「そのくせクレーム大量に集めて、喧嘩売ってんのか?」
クレームのことは事実だけど。
「わ、私はそんなこと、言ってません。…むしろ、インカムで何度もヘルプを呼びました。電源が入ってないって知らなくて」
「はいはいはいはい、一人芝居ご苦労様です。今すぐK店に在庫取りに行ってここに届けて来い」
「え」
「え、じゃねえよ。お前がミスしたんだから当然だろ?」
「…どうやって」
この人は何を言ってるんだろう。
私1人でどう運べと?
「んなこと自分で考えろ?7台はすでに配送してんだからその足で行くに決まってんだろ?馬鹿か?」
いや、馬鹿はあなたですね。はい。
だって住所を見ただけで遠いって分かる。
K店に寄ってからだと1時間はかかると思うんだけど。
しかも1人だと持てたとしても2台まででしょ。2往復しなきゃじゃん。
私は絶対間違ってないし。
「私が見たときは10台ありました!」
勇気を振り絞って口答えしてみる。
「口答えするなって言ってんだろ!!結局なかったんだからお前のミスでしかない!ちゃんと型番見てカウントしたんだろうな!?」
まぁ当然口答えするなって言われるとは思ったけど。
型番って何…?
「はっ。お前さ、隣に置いてあった750Wのレンジと勘違いしてねーか?あ?」
750…?
え、待って。
分からない。
1人だったから急いで戻らなきゃと思ってイメージ写真しか見てない。