職場恋愛
「…できません……。謝らせてください…」
高木さんの言葉を聞いてまた泣いてしまった香織は首を振った。
せっかく行かないでいいと言ってくれてるのに。
「店長代理よりも先に、しっかり謝らなきゃいけない相手がいるんじゃない?」
島田さんは腕を頭の後ろで組んでまた踏ん反り返った。
なぜか楽しそうな顔をして。
「………逢坂さん…」
「うん?」
まずは航に謝るらしい。
立ち上がったまま航を見つめて、頭を下げた。
「すみませんでした。いつも優しく接してくれるのに、あんなこと……ごめんなさい…。今日も疲れてるのに、休んでしまって、本当にすみません」
グズグズ泣いて何度も謝る。
「うん、許さないよ」
ニコニコと優しい笑顔で言うものだから聞き間違えたのかと思ったけど、みんなびっくりした顔で航を見てるから私の耳は正常なんだと思う。
「結を泣かせたことは一生許さないけど、また店長代理を怒らせるようなことはしないでほしいかな。謝るのはせいぜい安井さんくらいにしてもらえると助かる」
王子様スマイルで威圧するなんて…。
航も実は山野さんみたいなタイプだったりして…。
その後も高木さん、山野さん、島田さんに謝り、航の真似をする島田さんに私たちは笑った。
「………………ゆ……荒木さ…」
「さん付けやめようって言ったの香織でしょ」
結って言おうとしたのにわざわざ荒木さんに変えようとするなんて、本当に嫌われてるんだな。
「…結。ほ…とに…ほん…に…、ごめんなさい」
「……………」
「……ただ、羨ましかっただけなのに。こんなことにまで発展させてしまって…。なんて謝ればいいのか…分からなくて……。
本当にごめんなさい」
ここで許せるようになれば、私も大人組に参加できるのかな。
「…別にいい。もう終わったし、私は携帯の人間なので。関わりもなくなるでしょ。もうどうでもいい」
我ながら思い切った発言だと思う。
もう関わらないよって言ってるようなものだから。
やっぱり許せないんだもん。
他の人は大人だから許してるけど、私は許さないよ。
私は香織に裏切られて悲しかったもん。
その悲しみを、謝られたからって消せるわけないから。
嫌いなわけじゃないけど関わりたくない。
そういうこと。
高木さんの言葉を聞いてまた泣いてしまった香織は首を振った。
せっかく行かないでいいと言ってくれてるのに。
「店長代理よりも先に、しっかり謝らなきゃいけない相手がいるんじゃない?」
島田さんは腕を頭の後ろで組んでまた踏ん反り返った。
なぜか楽しそうな顔をして。
「………逢坂さん…」
「うん?」
まずは航に謝るらしい。
立ち上がったまま航を見つめて、頭を下げた。
「すみませんでした。いつも優しく接してくれるのに、あんなこと……ごめんなさい…。今日も疲れてるのに、休んでしまって、本当にすみません」
グズグズ泣いて何度も謝る。
「うん、許さないよ」
ニコニコと優しい笑顔で言うものだから聞き間違えたのかと思ったけど、みんなびっくりした顔で航を見てるから私の耳は正常なんだと思う。
「結を泣かせたことは一生許さないけど、また店長代理を怒らせるようなことはしないでほしいかな。謝るのはせいぜい安井さんくらいにしてもらえると助かる」
王子様スマイルで威圧するなんて…。
航も実は山野さんみたいなタイプだったりして…。
その後も高木さん、山野さん、島田さんに謝り、航の真似をする島田さんに私たちは笑った。
「………………ゆ……荒木さ…」
「さん付けやめようって言ったの香織でしょ」
結って言おうとしたのにわざわざ荒木さんに変えようとするなんて、本当に嫌われてるんだな。
「…結。ほ…とに…ほん…に…、ごめんなさい」
「……………」
「……ただ、羨ましかっただけなのに。こんなことにまで発展させてしまって…。なんて謝ればいいのか…分からなくて……。
本当にごめんなさい」
ここで許せるようになれば、私も大人組に参加できるのかな。
「…別にいい。もう終わったし、私は携帯の人間なので。関わりもなくなるでしょ。もうどうでもいい」
我ながら思い切った発言だと思う。
もう関わらないよって言ってるようなものだから。
やっぱり許せないんだもん。
他の人は大人だから許してるけど、私は許さないよ。
私は香織に裏切られて悲しかったもん。
その悲しみを、謝られたからって消せるわけないから。
嫌いなわけじゃないけど関わりたくない。
そういうこと。