職場恋愛
そっとドアを開けて中を確認すると、つり目さんとりんちゃんさんの布団をひっぺがして叩き起こしている山野さんの姿があった。



「いたたたたいたいたいたいたいいたい!」

「わかったわかったわかった起きるから痛い!離して!」



不機嫌だからなのか、いつもなのか、2人の頬を引っ張り上げて強引に起こした。

そこまでしなくても…。



「ちょっとは加減しなさいよ!!馬鹿!ミジンコ!」


すっぴんで髪の毛ボサボサな姿で抗議する浴衣姿のりんちゃんさん。
またあちこち露出してらっしゃって。


「だから、しまえって」


デジャブでしょうか。いいえ、現実です。


またキュッとりんちゃんさんの浴衣の前を締めた山野さん。
気になりますよね、そりゃあ…。


「胸しか見てないの!?変態!」


「つり目が発情したらどうすんだよ」


「は!?誰がするか!」


つり目さんは山野さんの突然の下ネタに心底驚いている様子。
私も驚いてます。


「つり目に抱かれたって気持ち良くも何ともないっての!」


いやいや、そういう問題では…。


「そんなの聞いてねーよ。早く化粧しろブス」


「ブスで悪かったわね!ドスケベ!」


朝からよくそんな元気が出ますね…。
仲が良いんだか悪いんだか。
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