職場恋愛
カタカタと単純な作業を続けて30分。
終わったけど起こして平気なのか?
かなり熟睡してる気がするんだけど…。

事務所の硬そうなソファで寝るくらいだから寝不足なんだろう。

まぁでも、仕事だし。
起こそう。
指示通りだ。問題ない。


「すみません。作業終わりました」

「…………」


爆睡してる…。
どうするべき?


もう1回…?


早くお店の方に行かないとだし……。
仕事中だから起こさなきゃいけないよな。
うん。
もう1回だ。


「すみません」


大きめの声で声をかけると眉間にシワが寄った。

「作業終わりました」

ビビリな俺にはかなり勇気のいる行動だ。
これで起きなきゃ何もできない。


「……ん」


返事なのかも怪しい返答。

起きてねーし!!


「…お店戻っても大丈夫ですか?」

「……あ?」

ビビるからそんな低い声出さないでください。


「…あー。悪ぃ。行っていい」


ムクっと起き上がった店長代理にビビりながら事務所を後にした。


國分さんより口が悪いって言われるとビビらずにはいられない。
事務所から出られたことが本当に嬉しすぎる。妙な緊張感が漂ってて気が狂いそうだった。


はぁ…。
店長も國分さんもいないで、あの人に任せて大丈夫なんだろうか。

あ…名前聞き忘れた。
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