fish story -嘘と秘密の7日間-
* * *
* * *
「ちゃんとお弁当持った?」
「持ったよ」
「忘れ物ないわよね?」
「うん」
「いってらっしゃい! 気をつけてね」
「いってきます!」
今日は、ぼくが所属しているサッカークラブの 大事な試合の日。
はじめてスタメンに入れたんだ。
今日のためにいつも以上にたくさん練習した。
だから絶対大丈夫!!
ぼくは自転車で会場へと向かった。
いつもは苦になる 急な上り坂も、今日は軽々と越えられた。
緊張はしているけど、楽しみな気持ちのほうが強い。
こんな気分は、はじめてだ。
集合時間までは十分余裕がある。
それでも、早く会場に行きたいという気持ちが前に出る。
『今日は、いつも以上に注意しなさい。浮かれた気持ちでいると事故に遭うわよ』
お母さんの言葉を思い出した。
こんなところで事故に遭って、足を怪我したら今日の試合どころか、今後大好きなサッカーを続けられなくなるかもしれない。
信号が赤に変わる。
会場はすぐ目の前。
早く青に変われ!
信号が青に変わる。
右、左、右。
ちゃんと左右を確認してから、右足に力を入れてペダルを踏む。
よし、会場につ…………
…………くことはなかった。
だって、ぼくは、
急に右折してきたトラックにはねられたから。
「ちゃんとお弁当持った?」
「持ったよ」
「忘れ物ないわよね?」
「うん」
「いってらっしゃい! 気をつけてね」
「いってきます!」
今日は、ぼくが所属しているサッカークラブの 大事な試合の日。
はじめてスタメンに入れたんだ。
今日のためにいつも以上にたくさん練習した。
だから絶対大丈夫!!
ぼくは自転車で会場へと向かった。
いつもは苦になる 急な上り坂も、今日は軽々と越えられた。
緊張はしているけど、楽しみな気持ちのほうが強い。
こんな気分は、はじめてだ。
集合時間までは十分余裕がある。
それでも、早く会場に行きたいという気持ちが前に出る。
『今日は、いつも以上に注意しなさい。浮かれた気持ちでいると事故に遭うわよ』
お母さんの言葉を思い出した。
こんなところで事故に遭って、足を怪我したら今日の試合どころか、今後大好きなサッカーを続けられなくなるかもしれない。
信号が赤に変わる。
会場はすぐ目の前。
早く青に変われ!
信号が青に変わる。
右、左、右。
ちゃんと左右を確認してから、右足に力を入れてペダルを踏む。
よし、会場につ…………
…………くことはなかった。
だって、ぼくは、
急に右折してきたトラックにはねられたから。
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