ヘップバーンに捧ぐ
悪魔のような時間から解放されて、
大阪出張を終え、東京に戻り数日経った。
その間も、会長からの連絡は
絶えなかった。
日に日に、エスカレートし始めた。
咲良ちゃんの様子を見る限り
特に問題はないが、連中のことだ
俺の弱いところに、攻撃してくるのも
時間の問題だと思った。
橘も同じ考えだったようで、
咲良ちゃんの護衛の数も増やしてくれていた。
そんなのもつかの間、
一本の連絡が入った。
英介さんからだった。
英介さんの事務所に、
名乗らなかったが日本人から
連絡があった。
美波 咲良はお前の娘だなと。
咲良ちゃんに連絡をしたが、
何もないの返事しか来なかった為
俺に連絡を入れたようだ。
護衛チームに至急連絡し
電話の相手の特定を急がせた。
思った通り、九重の差し金だった。
海外にいる美波夫妻にも警護するように
橘に、連絡をした。
悪いことは、大にして続くものだ。
泣きっ面に蜂とはこのこと。
俺に似た人物と東洞がホテルに
入っていくところを写真に撮り、
婚約間近と言う記事が出ると
週刊誌側から事実確認の連絡があった。
見出し記事、
【ASAKURAの御曹司!
ついに、年貢の納め時か?
東洞ホールディングス令状との熱い夜】
事実無根の、有りもしない記事だ。
気がついたら、強く握りすぎたのか
手から血が滲んでいた。
いつものように、ランチタイムに
咲良ちゃんを誘い癒しの時が
始まった。
『その怪我どうしたんですか?
だいぶ痛々しいですけど………』
「あぁー、これね、心配すんな
シャドーボクシングしてたら、
間違えて、ガラス割っただけだから
そんなに痛くないし」
手を見せると、なぜか泣きそうな顔をする
咲良ちゃん
『今は、その話信じますけど
自分の体は、ちゃんと自分で守ってくださいね
約束ですよ』
妙に、勘のいい彼女は
泣きそうな顔のまま、こちらを見つめる
多分、紗英さんのことがあるから
余計に心配してるのかもしれないが
そんな顔で見られると、
たまらん抱きしめたくなる。
そんな事したら、それこそ嫌われるから
顔を背けた。
まさか自分でも、こんな中坊みたいな
反応するとは思ってなかったが
咲良ちゃんの力は、特別だ。
咲良ちゃんの生活は、必ず俺が守る。
楽しいランチタイムが終わり
日常業務と並行して、問題解決を図った。
美波夫妻には、事情を説明し
当分の間特に身の回りに注意する事を伝え、
変わったことがあったら
すぐ連絡してもらうように言った。
業務終了後、護衛チームに召集をかけ
相手の出方を見つつ、これまで以上に
気を引き締めて警護に当たるように
命令を入れた。
その足で、本宅に向かい
親父と話しする事になった。
親父とお袋は、既に居間におり、
俺が来るのを待っていた。
親父の耳にも、例の記事の事が
入ったそうだ。
『お前に限って、東洞はないと思うが
事実か?』
「全くの事実無根です
この写真も自分ではありません」
『ならいい。
美波さんに迷惑かけるなよ』
親父は、それだけ言って書斎に戻った。
お袋は、居間に残って
ゆっくり、ゆっくりお茶を楽しんでいた。
大阪出張を終え、東京に戻り数日経った。
その間も、会長からの連絡は
絶えなかった。
日に日に、エスカレートし始めた。
咲良ちゃんの様子を見る限り
特に問題はないが、連中のことだ
俺の弱いところに、攻撃してくるのも
時間の問題だと思った。
橘も同じ考えだったようで、
咲良ちゃんの護衛の数も増やしてくれていた。
そんなのもつかの間、
一本の連絡が入った。
英介さんからだった。
英介さんの事務所に、
名乗らなかったが日本人から
連絡があった。
美波 咲良はお前の娘だなと。
咲良ちゃんに連絡をしたが、
何もないの返事しか来なかった為
俺に連絡を入れたようだ。
護衛チームに至急連絡し
電話の相手の特定を急がせた。
思った通り、九重の差し金だった。
海外にいる美波夫妻にも警護するように
橘に、連絡をした。
悪いことは、大にして続くものだ。
泣きっ面に蜂とはこのこと。
俺に似た人物と東洞がホテルに
入っていくところを写真に撮り、
婚約間近と言う記事が出ると
週刊誌側から事実確認の連絡があった。
見出し記事、
【ASAKURAの御曹司!
ついに、年貢の納め時か?
東洞ホールディングス令状との熱い夜】
事実無根の、有りもしない記事だ。
気がついたら、強く握りすぎたのか
手から血が滲んでいた。
いつものように、ランチタイムに
咲良ちゃんを誘い癒しの時が
始まった。
『その怪我どうしたんですか?
だいぶ痛々しいですけど………』
「あぁー、これね、心配すんな
シャドーボクシングしてたら、
間違えて、ガラス割っただけだから
そんなに痛くないし」
手を見せると、なぜか泣きそうな顔をする
咲良ちゃん
『今は、その話信じますけど
自分の体は、ちゃんと自分で守ってくださいね
約束ですよ』
妙に、勘のいい彼女は
泣きそうな顔のまま、こちらを見つめる
多分、紗英さんのことがあるから
余計に心配してるのかもしれないが
そんな顔で見られると、
たまらん抱きしめたくなる。
そんな事したら、それこそ嫌われるから
顔を背けた。
まさか自分でも、こんな中坊みたいな
反応するとは思ってなかったが
咲良ちゃんの力は、特別だ。
咲良ちゃんの生活は、必ず俺が守る。
楽しいランチタイムが終わり
日常業務と並行して、問題解決を図った。
美波夫妻には、事情を説明し
当分の間特に身の回りに注意する事を伝え、
変わったことがあったら
すぐ連絡してもらうように言った。
業務終了後、護衛チームに召集をかけ
相手の出方を見つつ、これまで以上に
気を引き締めて警護に当たるように
命令を入れた。
その足で、本宅に向かい
親父と話しする事になった。
親父とお袋は、既に居間におり、
俺が来るのを待っていた。
親父の耳にも、例の記事の事が
入ったそうだ。
『お前に限って、東洞はないと思うが
事実か?』
「全くの事実無根です
この写真も自分ではありません」
『ならいい。
美波さんに迷惑かけるなよ』
親父は、それだけ言って書斎に戻った。
お袋は、居間に残って
ゆっくり、ゆっくりお茶を楽しんでいた。