ヘップバーンに捧ぐ

調べていく中で、分かったことだが
俺瓜二つの人間は、九重が金で雇った
身寄りのいない出稼ぎ外国人労働者だった。

しかも、彼の名前はショーマンと言うらしい。

あのクズも、ここまでよく揃えたなと思う。
そこで感心している場合ではない。

不幸中の幸いは、週刊誌の出版社に
俺の高校の時の後輩がいたことだ。

編集会議で上がったこの記事に写ってる俺に
違和感を感じたそうだ。
それに加え、東洞 理沙子の噂が好ましくない。
そんな相手を俺が、
遊び相手でも選ばないと思ったそうだ。

そこで、瓜二つ君には暫く”俺”を演じて貰うことにした。

今回のことは、いい機会だ。
これで田野島・九重共に一掃出来る。

今をせいぜい、楽しめばいい。
お前らには未来なんてもんはない。
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