ヘップバーンに捧ぐ
翔駒さんに連れられたのは、
都内で一番高く、憧れの億ションだった。
地下から、ペントハウス直通のエレベーターがあり、誰とも顔合わさず部屋に到着できる。
ペントハウス?
まさかオーナー?
『このマンション、最初投資目的で
向こうに行く前に買ったんだ
けどさこっちで働くようにじい様から命令下って
空いてたペントハウスを俺の住居にしたんだ』
「投資目的?」
『そうそう、大学の時さダチが起業するから
加われって言われてさ何となくやってみたら
以外に楽しくてさ、ジェニファーって知ってる?
今は、名誉顧問みたいな職でいるけど
ほとんど何もしてないんだけどねー』
話がなかなかついていけてないのですが
とりあえず、桁違いのすごい人と言う事は
わかったが、足がすくむぞ
初めて、高級ブランド店に入る時と同じ
背中に支柱が入ったみたいな違和感
『引いた?』
「いえ、非日常的な事しか聞こえてこなかったので頭が、フリーズしただけです
お気になさらず」
『ハハハっごめん、ハハハっ!
やっぱり咲良は違うね』
「違うとは?」
『普通の子は、俺を見てこいつといたら
自分にどれぐらい金が入るか計算するんだよ
その後、必ず体くねらせるね』
「なかなか、ヘビーな人たちですね
それで疑問です!」
『何でしょう?お嬢様』
「お嬢様は余計です。
この部屋に、今までに連れて来た女の人いますか?」
何言ってんだ!
咲良!
しっかりして!
疑問浮かんでも頭の中で一周して!
『………………』
「嫌なら、答えなくて大丈夫です
変な質問しました、ごめんなさい」
翔駒さんは、背中を向けて額に手をやっている
気分を害したのだろう
「翔駒さん?」
クルッとこちらを向いて
『それはさ、嫉妬と思っていいの?』
嫉妬?何故?
そうか、体くねらせるねの話聞いたから
嫉妬したのか
ウワァ~………
今度は、私が背を向けてしまった
『あぁー、もう。何でそう言うこと言うかな!
色々こっちは我慢してんのに!
これだけは言っとくね
この部屋に、女連れて来たの咲良だけです
信じられないなら、橘に聞いて
ほら、着いたよ』
指紋認証でドアを開け、廊下を少し進むと
目の前には東京の街並みが映し出された。
「うわー、大都会東京!!」
子供のように、窓に張り付いた。
『何その反応!ヤベェ、めちゃ面白いんだけど』
「でも、見てくださいよ!
あっ、いつも見てるのか………
とにかく、こんなに東京を俯瞰してみたの
スカイツリー登った時ぐらいですよ!」
『そんなに、お気に召したようなら何よりです
咲良なら、いつでも来ていいよ?』
「えっ、いゃ~でもなぁ」
『俺的にはさ、ここに引っ越して来てもらった方が嬉しいんだけどさ
そういや、昨日夜通し喋ったから
気持ち悪いだろ?
シャワー浴びて来な』
確かに、8月の半ばにである
気持ち悪くないわけない
けれど、心が軽いからか清々しい気もする
やっぱり気持ち悪い!
だけど、着替えは会社のロッカーにしかない。
「着替えないです!」
『着替えは用意してる
安心して!これは咲良のために用意したんだ
昨日コンシェルジュに
女の子が必要もの一式用意させたんだ』
「………なんか、いたせりつくせりで
申し訳ないんですけど………」
『気にしないで、ほら行っておいで!
通路の左っ側にあるから』
言われるがまま、シャワーを借りた。
うわーお嫁にいけないっ!
何処もかしこも、一流ホテルのような
つくりで、正直緊張した。
お風呂から上がると、
これまた、ふかふかのバスタオルとヘアタオルがあり、これは幸せな気分になったが、
用意されてたものが驚くものばかり。
雑誌でいつも取り上げられる◯ェラート◯ケ
のルームウェア
あと、下着………
一度は憧れるブランドだけど
いくらコンシェルジュさんに用意してもらったとはいえ一応嫁入り前の26歳だ!
しかし、背に腹はかえられぬ
女は度胸!と唱えながらつけてみたら
これまたびっくり!サイズぴったり。
若干の非日常感が否めないけど
直ぐにお暇するため、甘えることにした。
頭の中は、ぐるぐるあれこれ考えながら
リビングに着いた。
翔駒さんは、タブレットである何か
作業している。
「お風呂ありがとうございました」
『おぉ、上がって来た
………(お袋!ナイス!だが、これは別の意味でヤベェな)』
「翔駒さん?」
『イヤっ!俺も行って来るわ!
冷蔵庫適当に漁っていいから、
ちゃんと水分補給してな?』
そそくさと、お風呂場に駆け込んだ翔駒さん
喉がカラカラだったので、
またまた甘えてしまおう!
「お邪魔しまーす。
(何これ!食材の宝箱やー!ごめんね彦摩呂さん)」
目の前には、ぎっしり詰まった冷蔵庫の中身
しかも、みたことないお肉とか
ドイツビールとか、美味しそうなテリーヌとか
とりあえず、食欲をひたすら満たしてくれるだろう食材達がひしめき合っている。
あまり長く、冷蔵庫を開けておくと
電気代の無駄なので
炭酸水を頂くことにした。
ソファに座り、昨日起きたことを
整理してみた。
生まれて26年で、こんなに濃い一日はない。
ぼーっと振り返っていると、翔駒さんが
お風呂から上がって来たようだ。
男の人って、お風呂短いとは聞くけど
本当に短いのねって考えてたら
上半身裸の翔駒さんがご登場。
『咲良、ちゃんと髪乾かさないとダメだろ?』
2回目のうわーお嫁にいけないっ!
無駄な脂肪ひとつない、
有名サッカー選手のあのCMに出れそうな
肉体美をこれでもかって言うぐらいにご披露。
「早く、服きてください」
『イヤイヤ、暑いんだけど』
「早く、服きてください」
『せめて、あせひくまでまってよ』
「はーやーくー!服きてくださいっ!」
精神上悪いんだ、頼む言うこと聞いてくれ
専務ならわかるだろうと焦点を合わせず
訴えた
『わぁーかったよ!』
なんとか服を着てくれた。
これで心の平穏が保たれる。
『服きたからさ、咲良の髪乾かしていい?』
「自分でできます!」
『咲良ばっか、狡いなー
言うこと聞いたのになー』
「………どうぞっ!肉なり焼くなり」
翔駒さんは笑いなら
私の髪を乾かしはじめた。
リズムが抜群なのと、ドライヤーの風が
心地良すぎて、気がついたら眠っていたようだ。
翔駒さんの右腕は腕枕していて
左腕は私の腰をホールドしている。
起こさないように、なんとか抜け出して
キッチンに来てみた。
寝ていたのは2時間ほどでまだ昼の13時だ。
お礼ついでに、かなり遅めのブランチを
作る事にした。
メニューは、純和食にした。
ご飯をスピードモードで炊いて
お味噌汁を作り、だし巻き卵、ほうれん草の胡麻和え、豚の生姜焼き、これは美波家特製のスペシャルタレで味付けしてある。
と言っても、ハチミツとリンゴ酢、醤油を薄口濃口をブレンドして少しだけコチュジャンを入れるだけなので簡単。
あとは、即席キュウリの漬物で完成!
『あれっ?いい匂いする
飯作ってくれたの?』
「すみません。勝手にお台所お借りしました。
お風呂お借りしたので、そのお礼に」
『いゃ~、ヤベェ嬉しい。
手料理とか久しぶりすぎるわ
しかも、俺の好物生姜焼きじゃん!』
「お味が合えばいいですけど」
『食っていい?やっぱり腹減ってるわ』
食べてくれる人がいるって、嬉しい事だね。
心なしか、よそったご飯が
キラキラ度増した気がする
「どうぞ、召し上がれ!」
戦々恐々と伺ってみた
『あかん、これほんまにうまい。
何これ、止まらんわ』
「何故、関西弁?
そんなにかきこむと喉詰まらせますよ」
なんだか、子供みたい。
結局、ごはんを3杯お代わりして
全てペロリと完食してくれた。
だし巻き卵は、私の好みにしてしまったけど
気に入ってくれたようだ。
何より何より
都内で一番高く、憧れの億ションだった。
地下から、ペントハウス直通のエレベーターがあり、誰とも顔合わさず部屋に到着できる。
ペントハウス?
まさかオーナー?
『このマンション、最初投資目的で
向こうに行く前に買ったんだ
けどさこっちで働くようにじい様から命令下って
空いてたペントハウスを俺の住居にしたんだ』
「投資目的?」
『そうそう、大学の時さダチが起業するから
加われって言われてさ何となくやってみたら
以外に楽しくてさ、ジェニファーって知ってる?
今は、名誉顧問みたいな職でいるけど
ほとんど何もしてないんだけどねー』
話がなかなかついていけてないのですが
とりあえず、桁違いのすごい人と言う事は
わかったが、足がすくむぞ
初めて、高級ブランド店に入る時と同じ
背中に支柱が入ったみたいな違和感
『引いた?』
「いえ、非日常的な事しか聞こえてこなかったので頭が、フリーズしただけです
お気になさらず」
『ハハハっごめん、ハハハっ!
やっぱり咲良は違うね』
「違うとは?」
『普通の子は、俺を見てこいつといたら
自分にどれぐらい金が入るか計算するんだよ
その後、必ず体くねらせるね』
「なかなか、ヘビーな人たちですね
それで疑問です!」
『何でしょう?お嬢様』
「お嬢様は余計です。
この部屋に、今までに連れて来た女の人いますか?」
何言ってんだ!
咲良!
しっかりして!
疑問浮かんでも頭の中で一周して!
『………………』
「嫌なら、答えなくて大丈夫です
変な質問しました、ごめんなさい」
翔駒さんは、背中を向けて額に手をやっている
気分を害したのだろう
「翔駒さん?」
クルッとこちらを向いて
『それはさ、嫉妬と思っていいの?』
嫉妬?何故?
そうか、体くねらせるねの話聞いたから
嫉妬したのか
ウワァ~………
今度は、私が背を向けてしまった
『あぁー、もう。何でそう言うこと言うかな!
色々こっちは我慢してんのに!
これだけは言っとくね
この部屋に、女連れて来たの咲良だけです
信じられないなら、橘に聞いて
ほら、着いたよ』
指紋認証でドアを開け、廊下を少し進むと
目の前には東京の街並みが映し出された。
「うわー、大都会東京!!」
子供のように、窓に張り付いた。
『何その反応!ヤベェ、めちゃ面白いんだけど』
「でも、見てくださいよ!
あっ、いつも見てるのか………
とにかく、こんなに東京を俯瞰してみたの
スカイツリー登った時ぐらいですよ!」
『そんなに、お気に召したようなら何よりです
咲良なら、いつでも来ていいよ?』
「えっ、いゃ~でもなぁ」
『俺的にはさ、ここに引っ越して来てもらった方が嬉しいんだけどさ
そういや、昨日夜通し喋ったから
気持ち悪いだろ?
シャワー浴びて来な』
確かに、8月の半ばにである
気持ち悪くないわけない
けれど、心が軽いからか清々しい気もする
やっぱり気持ち悪い!
だけど、着替えは会社のロッカーにしかない。
「着替えないです!」
『着替えは用意してる
安心して!これは咲良のために用意したんだ
昨日コンシェルジュに
女の子が必要もの一式用意させたんだ』
「………なんか、いたせりつくせりで
申し訳ないんですけど………」
『気にしないで、ほら行っておいで!
通路の左っ側にあるから』
言われるがまま、シャワーを借りた。
うわーお嫁にいけないっ!
何処もかしこも、一流ホテルのような
つくりで、正直緊張した。
お風呂から上がると、
これまた、ふかふかのバスタオルとヘアタオルがあり、これは幸せな気分になったが、
用意されてたものが驚くものばかり。
雑誌でいつも取り上げられる◯ェラート◯ケ
のルームウェア
あと、下着………
一度は憧れるブランドだけど
いくらコンシェルジュさんに用意してもらったとはいえ一応嫁入り前の26歳だ!
しかし、背に腹はかえられぬ
女は度胸!と唱えながらつけてみたら
これまたびっくり!サイズぴったり。
若干の非日常感が否めないけど
直ぐにお暇するため、甘えることにした。
頭の中は、ぐるぐるあれこれ考えながら
リビングに着いた。
翔駒さんは、タブレットである何か
作業している。
「お風呂ありがとうございました」
『おぉ、上がって来た
………(お袋!ナイス!だが、これは別の意味でヤベェな)』
「翔駒さん?」
『イヤっ!俺も行って来るわ!
冷蔵庫適当に漁っていいから、
ちゃんと水分補給してな?』
そそくさと、お風呂場に駆け込んだ翔駒さん
喉がカラカラだったので、
またまた甘えてしまおう!
「お邪魔しまーす。
(何これ!食材の宝箱やー!ごめんね彦摩呂さん)」
目の前には、ぎっしり詰まった冷蔵庫の中身
しかも、みたことないお肉とか
ドイツビールとか、美味しそうなテリーヌとか
とりあえず、食欲をひたすら満たしてくれるだろう食材達がひしめき合っている。
あまり長く、冷蔵庫を開けておくと
電気代の無駄なので
炭酸水を頂くことにした。
ソファに座り、昨日起きたことを
整理してみた。
生まれて26年で、こんなに濃い一日はない。
ぼーっと振り返っていると、翔駒さんが
お風呂から上がって来たようだ。
男の人って、お風呂短いとは聞くけど
本当に短いのねって考えてたら
上半身裸の翔駒さんがご登場。
『咲良、ちゃんと髪乾かさないとダメだろ?』
2回目のうわーお嫁にいけないっ!
無駄な脂肪ひとつない、
有名サッカー選手のあのCMに出れそうな
肉体美をこれでもかって言うぐらいにご披露。
「早く、服きてください」
『イヤイヤ、暑いんだけど』
「早く、服きてください」
『せめて、あせひくまでまってよ』
「はーやーくー!服きてくださいっ!」
精神上悪いんだ、頼む言うこと聞いてくれ
専務ならわかるだろうと焦点を合わせず
訴えた
『わぁーかったよ!』
なんとか服を着てくれた。
これで心の平穏が保たれる。
『服きたからさ、咲良の髪乾かしていい?』
「自分でできます!」
『咲良ばっか、狡いなー
言うこと聞いたのになー』
「………どうぞっ!肉なり焼くなり」
翔駒さんは笑いなら
私の髪を乾かしはじめた。
リズムが抜群なのと、ドライヤーの風が
心地良すぎて、気がついたら眠っていたようだ。
翔駒さんの右腕は腕枕していて
左腕は私の腰をホールドしている。
起こさないように、なんとか抜け出して
キッチンに来てみた。
寝ていたのは2時間ほどでまだ昼の13時だ。
お礼ついでに、かなり遅めのブランチを
作る事にした。
メニューは、純和食にした。
ご飯をスピードモードで炊いて
お味噌汁を作り、だし巻き卵、ほうれん草の胡麻和え、豚の生姜焼き、これは美波家特製のスペシャルタレで味付けしてある。
と言っても、ハチミツとリンゴ酢、醤油を薄口濃口をブレンドして少しだけコチュジャンを入れるだけなので簡単。
あとは、即席キュウリの漬物で完成!
『あれっ?いい匂いする
飯作ってくれたの?』
「すみません。勝手にお台所お借りしました。
お風呂お借りしたので、そのお礼に」
『いゃ~、ヤベェ嬉しい。
手料理とか久しぶりすぎるわ
しかも、俺の好物生姜焼きじゃん!』
「お味が合えばいいですけど」
『食っていい?やっぱり腹減ってるわ』
食べてくれる人がいるって、嬉しい事だね。
心なしか、よそったご飯が
キラキラ度増した気がする
「どうぞ、召し上がれ!」
戦々恐々と伺ってみた
『あかん、これほんまにうまい。
何これ、止まらんわ』
「何故、関西弁?
そんなにかきこむと喉詰まらせますよ」
なんだか、子供みたい。
結局、ごはんを3杯お代わりして
全てペロリと完食してくれた。
だし巻き卵は、私の好みにしてしまったけど
気に入ってくれたようだ。
何より何より