【短】先輩のバーカ
快く了解すれば、先輩はいつもの笑顔を俺に見せてくれた。
一緒に肩を並べて歩くのはどこか歯がゆい。
これって、傍から見ればカップルに……見えるんじゃ!?
あぁ、神様。
俺にこんな幸せを恵んで下さりありがとうございます!!!
「ソラくん?何で拝んでるの?」
それはもう。
「先輩とこうして一緒に歩けるのが嬉しくて」
神様に感謝していたのだ。
「私もソラくんと、話しながら歩けるの嬉しいよ」
先輩は笑顔で言った。
けれども先輩には俺の気持ちなんて、1ミリたりとも伝わっていないんだろうな。
そう思ったと同時に、今朝のカイの言葉を思い出す。