【短】先輩のバーカ
〝一生伝わらない〟
もし、そうだとしたら……
「ここの用具室に荷物あるんだ」
些細な事で喜んでいる場合じゃない。
〝言葉以外の方法〟
俺は先に用具室に入った先輩を見た。
先輩は画用紙やらテープやら必要な物を探している。
「アイ先輩」
「ん?どうかした?」
先輩は俺に呼ばれ、一旦手を止めて俺に向き合う。
「好きなんです」
「うん。知ってるよ、ソラくんが委員会を誰よりも好きなこと」
はぁ。
やっぱり、この人には言葉では伝わらないんだな。