【短】先輩のバーカ


〝一生伝わらない〟



もし、そうだとしたら……



「ここの用具室に荷物あるんだ」



些細な事で喜んでいる場合じゃない。



〝言葉以外の方法〟



俺は先に用具室に入った先輩を見た。

先輩は画用紙やらテープやら必要な物を探している。



「アイ先輩」



「ん?どうかした?」



先輩は俺に呼ばれ、一旦手を止めて俺に向き合う。



「好きなんです」



「うん。知ってるよ、ソラくんが委員会を誰よりも好きなこと」



はぁ。

やっぱり、この人には言葉では伝わらないんだな。

< 11 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop