【短】先輩のバーカ
そこで先輩に挨拶をして、毎朝あの笑顔で見送られる。
まさに……最高の朝!!!!!
「はよ。ソラまた先輩の所行ってたのかよ」
皆より少し遅れて教室に入る俺を見て、友達のカイが俺に言った。
もうどこに行っていたのか聞かなくても分かるレベルに、皆俺がどこで何をしていたのかを知っている。
「あたりまえじゃん!俺の朝は先輩への挨拶から始まるんだから」
「あぁー聞いててこっちが恥ずかしくなる」
カイはわざと大袈裟に耳を両手で塞いで揶揄ってくる。
「てか、告白したんだよな?」
「したよ」
数か月前、初めての委員会の時に先輩に一目惚れした。
そして、その日に思わず告白してしまったんだ。
「で?」
「なにも」
そう。何も無い。
むしろ無さすぎる!!!
それが問題。
唯一の問題。