My hero is only you
<3.the last day>
終業式の日。
外は昨日の雨が嘘のように、晴れていた。
「今日で最後か」
校門の前でポツリ呟き、校舎を見上げる。
見慣れている風景なのに、今日は違って見える。
昨日の雨に洗われたせいだろうか。
(そういえば、友達に転校のことを話していなかったんだっけ)
そんなことに気づく。
ここ何日はそれどころじゃなかったから。
「おはよう」
カバンを机に置いて、友達の輪に加わった。
「おはよう」
「明日から夏休みだけれど、みんなは何処か出かける予定とかある?」
「部活の練習ばかりだよ」
「家族と旅行へ行くんだ」
次々と答えが飛び交う中、1人取り残される。
「私は引越しがあるんだ」
周りが一瞬、静かになった。
「え?引越しって遠くに?」
「そうなんだ。だから今日限りで、みんなともお別れなんだ」
「なんで、そういうことはもっと早く言わないのよ!」
「うん、ごめんね。言うのが、怖かったの。実は」
「だけど、だからって、こんなギリギリになって」
みんなに頭を小突かれる。
外は昨日の雨が嘘のように、晴れていた。
「今日で最後か」
校門の前でポツリ呟き、校舎を見上げる。
見慣れている風景なのに、今日は違って見える。
昨日の雨に洗われたせいだろうか。
(そういえば、友達に転校のことを話していなかったんだっけ)
そんなことに気づく。
ここ何日はそれどころじゃなかったから。
「おはよう」
カバンを机に置いて、友達の輪に加わった。
「おはよう」
「明日から夏休みだけれど、みんなは何処か出かける予定とかある?」
「部活の練習ばかりだよ」
「家族と旅行へ行くんだ」
次々と答えが飛び交う中、1人取り残される。
「私は引越しがあるんだ」
周りが一瞬、静かになった。
「え?引越しって遠くに?」
「そうなんだ。だから今日限りで、みんなともお別れなんだ」
「なんで、そういうことはもっと早く言わないのよ!」
「うん、ごめんね。言うのが、怖かったの。実は」
「だけど、だからって、こんなギリギリになって」
みんなに頭を小突かれる。