My hero is only you
<1.the first day>
放課後。
いつもの通りに、図書室へと向かっていた。
ここが唯一、あの人と接点となる場所。
廊下ですれ違うことなんて、ごくたまにしかなかったから。
初めての出会いは確か4月の終わり。
どんよりと曇った天気のせいか、このまま帰りたくないなぁなんて考えていた。
今思えば、何かに引き寄せられていたような気分で、図書室へと向かっていた。
入り口のドアを開けて中に入った時、一番先に視線が捉えたものがあった。
それは静けさの中で、活字を辿る1人の人。
そこだけが周りの空気と違っていた。
まるで、一枚の絵のように。
不意にその人の目が、本から離れて顔を上げた。
視線がぶつかる。
目がそらせない。
その目に惹きつけられてしまったようだ。
まっすぐに向けられた瞳。
一度その瞳に捉えられたら、忘れられなくなる。
そう、今でも覚えている。
いつもの通りに、図書室へと向かっていた。
ここが唯一、あの人と接点となる場所。
廊下ですれ違うことなんて、ごくたまにしかなかったから。
初めての出会いは確か4月の終わり。
どんよりと曇った天気のせいか、このまま帰りたくないなぁなんて考えていた。
今思えば、何かに引き寄せられていたような気分で、図書室へと向かっていた。
入り口のドアを開けて中に入った時、一番先に視線が捉えたものがあった。
それは静けさの中で、活字を辿る1人の人。
そこだけが周りの空気と違っていた。
まるで、一枚の絵のように。
不意にその人の目が、本から離れて顔を上げた。
視線がぶつかる。
目がそらせない。
その目に惹きつけられてしまったようだ。
まっすぐに向けられた瞳。
一度その瞳に捉えられたら、忘れられなくなる。
そう、今でも覚えている。