My hero is only you
あれから3ヶ月近く経った。
あの日から毎日のように、放課後には図書室に行くようになった。
挨拶から始まり、最近では普通に話す関係にはなっていた。
図書室のドアの前で、一回大きく深呼吸をした。
何度ここへ来ても、入る前はいつも緊張する。
ドアを開けると、いつもの場所にあの人はいた。
不自然にならないような足取りで、その席に近づく。
その気配に気が付いて、顔が上げられる。
「こんにちは」
笑みと共に視線が向けられた。
「・・・こんにちは」
笑顔でこちらも返すつもりが、ちょっとぎこちなくなる。
それはその笑顔と視線のせい?
「期末テストはどうだった?」
「聞かないで下さいよ。先輩みたいに頭よくないですもん」
「俺だって決していい方じゃないよ。ただ、もう3年だし、しっかり勉強しないといけないからね」
机を見ると、大学受験のための参考書が広げられている。
「テストが終わっても、受験勉強をしなくちゃいけないし、夏休みには夏期講習もあるから。全然のんびりしていられないよ」
「そうですか。大変ですね」
もっと別の言葉を返したいのに、頭に思いつかない。
「しょうがないよ。これは自分の夢に近づくためのことだからね」
そう言って、再び参考書に視線を戻していく。
あの日から毎日のように、放課後には図書室に行くようになった。
挨拶から始まり、最近では普通に話す関係にはなっていた。
図書室のドアの前で、一回大きく深呼吸をした。
何度ここへ来ても、入る前はいつも緊張する。
ドアを開けると、いつもの場所にあの人はいた。
不自然にならないような足取りで、その席に近づく。
その気配に気が付いて、顔が上げられる。
「こんにちは」
笑みと共に視線が向けられた。
「・・・こんにちは」
笑顔でこちらも返すつもりが、ちょっとぎこちなくなる。
それはその笑顔と視線のせい?
「期末テストはどうだった?」
「聞かないで下さいよ。先輩みたいに頭よくないですもん」
「俺だって決していい方じゃないよ。ただ、もう3年だし、しっかり勉強しないといけないからね」
机を見ると、大学受験のための参考書が広げられている。
「テストが終わっても、受験勉強をしなくちゃいけないし、夏休みには夏期講習もあるから。全然のんびりしていられないよ」
「そうですか。大変ですね」
もっと別の言葉を返したいのに、頭に思いつかない。
「しょうがないよ。これは自分の夢に近づくためのことだからね」
そう言って、再び参考書に視線を戻していく。